こんにちは、ぴぴおです。
今更ですが、この間のびわ湖毎日国際マラソンはすごかったですね。
鈴木健吾選手が2時間4分56秒で日本記録を更新。非アフリカ系では世界初の2時間5分切りとなる記録です。
36キロ過ぎの給水所でスパートしてから切れ味は抜群で、37、38、39キロのラップはそれぞれ2’53、2’52、2’51。35~40キロは14’39で、5キロごとのラップとしてこの日最速でした。
ちなみに世界記録(2時間1分39秒)を出したときのキプチョゲと比べると、ラスト2.195kmはキプチョゲの6’08に対し、鈴木は6’16、ラスト6.195キロではキプチョゲが17’39、鈴木が17’51だったそうです。あの脅威のキプチョゲの走りと比べてもさほど見劣りしないスピードだったんですね。
また、川内優輝選手が8年ぶりの自己ベストとなる2時間7分27秒で走ったことも注目を集めました。
しかし好記録はそれだけにとどまらず、2時間8分00秒までに16人がゴールし、2時間10分を切るサブテンはなんと42人に上りました。42人中、外国人が2人で、日本人は40人でした。
また上位50人の記録を見ると、42人が自己ベスト更新でした。
まさに記録ずくめの大会だったと言えます。
ちなみに、少なくとも厚底シューズ革命が起こる前までサブテンは一流マラソンランナーの証でした。実はこのサブテンという切り口で見ると、浮かび上がっていることがあります。
上述のとおり、このレースだけで日本人のサブテンは40人に上りましたが、歴代のサブテンの人数がこれを上回る国は、世界中に3カ国しかないのです!
ケニヤが478人、エチオピアが209人、日本が146人です。ちなみに4位は大きく離れて27人の米国です(集計はLetsrun.comによる)。
日本は世界陸上やオリンピックのマラソンで近年、苦戦しており、世界に離されているというイメージが強いかもしれませんが、ケニヤとエチオピアが突き抜けているだけで、世界全体で見ると、日本は結構、頑張っていると言えそうです。
確かに、近年はケニヤ、エチオピアの選手に加え、両国およびその他東アフリカの国から移民した中東などの選手が日本人とは別格の速さを見せつけているので、彼らとの戦いは厳しいのですが、東アフリカ勢に苦戦を強いられているのは日本人だけではないわけです。
日本のマラソン選手たちの努力も、もっと評価してあげていいのではないでしょうか。
鈴木選手は東京五輪には出場しませんが、今後の活躍が楽しみです。ビジュアル的にもイケてますし、フォームも正統派で美しいですし、前日本記録保持者の大迫選手と並んでマラソン界のプリンスになるかもしれませんね。