こんにちは、ぴぴおです。
ガーミンの比較的新しい機種には「ガーミン・コーチ」という機能があるのを知っていますか。Garmin Connectのアプリ経由で各人向けにオリジナルの練習計画を作成してくれる機能です。
果たして、この計画に沿って練習すれば効果があるのかどうか、実験してみようと思います。
ガーミン・コーチとは
ガーミン・コーチ(Garmin Coach)について、もう少し詳しく説明しましょう。
これはアメリカの有名なランニング・コーチの考案した練習計画を、AIで各人の能力や目標などに合わせて自動調整してくれるものです。
オンラインで練習計画を作成してくれるサービスはいろいろありますが、ガーミン・コーチが他の同種のサービスと異なる大きな特徴は、対応するガーミンの機種を持っていると、無料で利用できるところと、一週間のパフォーマンスをみて、次週の練習内容を調整してくれるところだと思います。
対応機種
肝心の対応機種は以下の通りです。他の有料サービスなら、1プランで数千円から1万円くらいするサービスが何度でも無料で利用できるので、対応機種をお持ちの方で練習計画に悩んでいる人は試してみるといいでしょう。
- ForeAthlete 45/45s
- ForeAthlete 55
- ForeAthlete 245/245Music
- ForeAthlete 645/645 Music
- ForeAthlete 745
- ForeAthlete 935
- ForeAthlete 945
- Instinctシリーズ
- Legacy Hero シリーズ
- Legacy Saga シリーズ
- vívoactive 3
- vívoactive 3 Music
- vivoactive 4 / 4S
- Venu シリーズ
- fenix 6 シリーズ
- fenix 5 シリーズ
- fenix 5 plus シリーズ
- fenix Chronos
- Enduro シリーズ
- MARQ シリーズ
- Descent MK1
- DescentMK2 シリーズ
- quatix 6X
利用できるプラン
ガーミン・コーチのメニュー作成対象種目は、5キロ、10キロ、ハーフマラソン。残念ながら現時点でフルマラソンのプランはありません。
コーチは以下の3人から選べます。
- Jeff Galloway– オリンピアンおよびベストセラー作家
- Amy Pakerson-Mitchell– 理学療法士およびランニングエキスパート
- Greg McMillan– 生理学者およびオンラインランニングコーチ
一人目のJeff Gallowayさんは、ミュンヘン五輪(1972年)で1万メートルの米国代表選手だった人。ランニングの著書が多数あり、日本でも「ギャロウェイのランニングブック」という翻訳書が出版されています。長距離走(練習だけでなく、レースでも!)の途中で「歩き」を挟む方がパフォーマンスが向上すると主張し、米国でかなりの支持を得ているようです。Garminとは別に、アメリカのFinal Surgeというオンライン練習日誌サイトでも、それに連動する形で有料の練習メニューを提供しています。
Gallowayさんの練習メニューは比較的、緩やかで、初心者でも取り組みやすい印象があります。
二人目のAmy Pakerson-Michellさんのことは、よく知らないのですが、3人の中で唯一の女性コーチです。ケガの予防を重視しているようなので、ケガに悩まされがちの人は有用なアドバイスがもらえるかもしれません。
三人目のGreg McMillanさんは、ニュージーランドの伝説のランニングコーチ、アーサー・リディアードに師事していたそうで、リディアードのメソッドをベースに練習メニューを組んでいます。非常にオーソドックスな印象です。McMillanさんも練習方法の著書があり(邦訳はなし)、Final Surgeで有料の練習メニューを提供しています。
いずれのコーチの場合も、練習プランが進行していく中で定期的に動画やテキストのレクチャーが入ります。
プランを開始するには
プランを設定、開始する方法は2つあります。
1つは、スマホのGarmin Connectアプリを利用する方法です。
Garmin Connectの画面を開くと、下の方に「Garminコーチ」というタブがあるので、それをタッチしてインストラクションに従ってください。設定が終わったら、アプリでGarmin本体と同期します。
もう1つは、ウェブサイトのGarmin Connectを使う方法です。
画面左側のメニューから「トレーニング」をクリックし、そこで表示される「トレーニングプラン」を選択して、インストラクションに従ってください。設定が終わったら、Garmin Expressを利用してGarmin本体と同期します。
Garmin本体だけではGarminコーチの機能は利用できないので、ご注意ください。
実際に選択したプラン
さて、上記のような種目とコーチの選択肢がある中、僕は以下の条件でプランを設定しました。
- 種目:ハーフマラソン
- コーチ:Greg McMillanさん
- 練習日:火・水・金・土の週4回
- 目標レース:11月28日(日)
- 目標:「時間の目標を決めてランニング」:1時間46分(概ねキロ5分のペース)
来年春にフルマラソンを走るために、秋にはハーフマラソンを走れるようになっておきたいので、種目はハーフマラソンを選択しました。
コーチはGregさんにしました。以前著書を読んだところ、リディアード式に基づく信頼できる練習方法を提言していたからです。
練習日については、僕は週に5~6日走っているのですが、少し余裕を持たせて4回にしました。余った1、2回は、体調に応じて疲労抜きジョグを入れようと思います。
また、プランでは土曜はロング走をすることになっていますが、土曜日は緑道のラン友と毎週ロング走をしているので、それを充てようと思っています。
さらに、コロナが少し落ち着いたら、ジムでウエイトトレーニングを週2回ほど入れたいと思っています。
そうすると、プラン通りではなくなってしまいますが、プランで言われたことを完全に遂行するのは、生活上のいろんな制約で無理に決まっていますし、自分特有の弱点を補強する必要もあると思うので、大筋はプラン通りにしつつも、多少アレンジを加えるつもりです。
練習開始!
それでは、ガーミンコーチのプランに従って練習を開始してみます。
1日目
第1回目は、ベンチマークラン、要は体力測定です。
アップをした後、5分間全力で走ります。結果は以下の通り。
5分間全力でキロ4分のペースでした。遅すぎますが、過去1年間ではベストタイムです!
この結果に基づいて、練習プランを作ってくれます。
Garmin Connectで翌週のプランは見ることができますが、それより先のメニューは随時、練習のパフォーマンスに応じて作られていくようです。
2日目
次の練習は土曜日だったのでロング走です。具体的なメニューは80分のイージーペース走(僕の場合、キロ5分39秒~6分16秒)。ウォーミングアップとクールダウンにそれぞれ5分間かけるので合計90分ですが、実際は平均ペース5’44/km(平均心拍数153)で2時間走っちゃいました。ロング走については、すでに耐性がある程度付いているので、当面はメニューの指定よりもやや長めに走るつもりです。
3日目
翌週の火曜日はイージーペース(上記と同じペース)35分(それに加えてアップとダウンに各5分間)。つなぎのジョグですね。
4日目
水曜日はスピード練習。「スピードリピート」というメニューです。
上のスクリーンショットで示したように、15分アップした後、「1分疾走・1分緩走のインターバルを6本」+「30秒疾走・1分緩走のインターバルを6本」を行います。ペースは1分疾走が4’18~4’30/km、30秒疾走が3’41~3’53/kmですが、実際に行ったところ、1分の方は4’03~4’14/km、30秒の方は3’34~3’56/kmとなり、終盤に下限を下回るタイムを出してスタミナのなさを露呈しました。
5日目
金曜日は「プログレッション・ラン」というメニューでした。本練習の部分を前半20分、後半10分に分け、後半のペースを上げる練習です。
結果は次のようになりました。
前半の20分は設定ペースレンジのほぼ上限でずっと推移しましたが、後半の10分は下限で走るのが精一杯でした。今の自分は10分間ですらキロ4分半のペースで走れないようです。
これで1週間のサイクルは終了です。
こんな調子で練習して、実際にどんな成果が上がるのか、随時報告していこうと思います。今は体力が全然ありませんが、来年春にフルマラソンをサブフォーで走ることを目標に頑張っていきます。
練習記録の続きは【練習日誌/雑記】のカテゴリーからご覧ください。